2011年7月1日金曜日

漫画版ダンボール戦機読んだ

藤異秀明先生の漫画版『ダンボール戦機』第1巻を読んだ。
藤異秀明先生はデビチルの黒赤の漫画が大好きなのだ。
Amazonで買ったんだけど、発売日に届けてくれなかった。
DVDやCDでは優秀だけど、漫画には弱いのかなAmazon・・・。
そんなことはさておき感想をば。

※以下ネタバレ注意です!


ゲームやアニメの内容を漫画版独自の展開を加えつつ、やや駆け足気味にストーリーが進んでいくのが特徴だと感じた。
1巻収録内容は海道邸侵入終わりまで。
次巻からはアルテミス開幕のようである。

ゲームやアニメと相違する点を中心に語っていきたい。
まず冒頭の展開。
なぜか急な崖のある場所で山野家はピクニック。
・・・実に超次元である。
そして案の定崖から転落しかける幼少バン。
それを助けたのがまだ製造段階で一般流通前の初期段階であろうLBXだった。
これがバンにLBX愛を植えつけ、今後の展開でバンがLBXを大事にする理由になっている。
そしてまたLBXは父である山野博士が作ったものであることから、父との絆という闘う原動力ともなっている。

郷田と闘う展開も漫画では実にスピーディーである。
郷田3人衆やリュウとミカは登場せず、一気に郷田とのバトルという展開になっている。
闘いの内容は細かい部分が違うが、必殺ファンクションで倒すという点は同じである。

次にハンター入手の経緯。
漫画版では総理暗殺計画の話はカットされている。
その代わり、ハンバーガー屋が襲撃され応戦するバンやアミの窮地を颯爽と救うハンターという展開が漫画では新たに加わっている。
そしてカズはこの時点でレックスや拓也から事情を説明されており、協力する決意まで固めている。
ゲームやアニメだとここでヘタレなイメージが出るカズとは明らかに違っている。

そして海道邸侵入。
エンジェルスター侵入はカットされている。
エンジェルスターで登場するはずだったインビットはここで敵として立ちはだかる。
ただし秒殺である。
更にここで海道ジンとジ・エンペラーが初顔見せ。
漫画では転校してこないし、そもそも学校のシーンが無い。
ジ・エンペラー戦はどれもゲームやアニメだと引き分けのような有耶無耶な感じになったが、漫画では圧倒的な力を見せアキレスを倒してしまう。
ジンは漫画だと先鋭化され、細く鋭い感じが脅威的な存在であることを表しているようだ。
ニヤァという笑顔もなかなか恐ろしい。
ちょっと漫画版のジンはナルシストも入っている気がする。
ゲームやアニメでの常に紳士的なジンとは印象が違う。

海道にバン達が捕まるシーン、ここが漫画版で一番気に入った所だ。
ゲームやアニメと違って山野博士はレックスに辛く当たらず、バンに対しては謝罪の言葉を口にした。
これが一番救われた気がした。
悪いことをしても謝らないこと、これがイナズマイレブンとダンボール戦機両方に共通するモヤモヤを抱えてしまうポイントだ。
謝らないでいつの間にか味方になるキャラもいるし、いつもモヤモヤを抱えてしまう。
だから山野博士が謝罪を口にしてくれたのは本当に嬉しかった。
その後のバンを庇う展開も短いページ数で良い父親像を確立できていて上手いと思う。
海道に鍵の居場所を説明する展開もゲームやアニメ以上に危機を感じる内容で、山野博士が語ってしまう理由が一番納得がいった。
海道のバンへの提案も漫画オリジナルで、悪役らしさを醸しだして実にいい。

ちなみにここまで登場しなかった仙道はアルテミスで初顔合わせということになるようだ。

駆け足気味なのが気になるくらいで、実に良いコミカライズである。
良いコミカライズだからこそ駆け足気味なのが気になり、もっとじっくり描いて欲しかったという想いもある。
そんな矛盾を抱くほど面白い内容だ。

単行本のおまけみたいにちょっと載っている瞳ありLBXがSDガンダムみたいで可愛らしい。
それと漫画版クノイチの瞳は常に驚いている様に見えてなんだか可愛い。
漫画版ではゲームやアニメでは無かった、LBXの表情の変化を感じる。

ダンボール戦機が気になる人にはこの漫画を読んでもらいたい。
とてもオススメの作品である。

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